90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

「大豆」が持つ4つの利点

日本で生産されている大豆には、節分の豆などでイメージしやすい黄色の大豆のほかに、黒豆と呼ばれる黒大豆や、ずんだなどに使われる青大豆、未成熟なままの大豆を利用した枝豆などがあります。

 

 大豆に含まれる栄養素の中で特に注目したいのがタンパク質の割合です。品種の差や分析方法の違いにもよりますが、およそ大豆に約30~40%も含まれている上に、体内でつくることができないアミノ酸のバランス(アミノ酸スコア)が抜群に良いことが分かっています。基本的に動物性タンパク質はアミノ酸スコアが高く、植物性は低めになりやすいのですが、大豆は別格! だからこそ、「畑の肉」と呼ばれるのですね。

 

 また、高野豆腐に多く含まれ、渋みや苦みの成分であるサポニンアンチエイジングに役立つ強い抗酸化作用や肥満抑制作用、肝機能向上作用などがあります。ただし、食べすぎると逆に体調を崩すこともあるので、大豆製品からサポニンを補う時は1日1~2回利用するのを目安にしましょう。

 

 そして、脳の細胞が活動するために必要な成分であるレシチン。マウスの実験にはなりますが、大豆の摂取により記憶障害を予防することや脳神経を保護してくれる作用が報告されていて、「脳の栄養素」とも呼ばれています。

 

 最後は、よく耳にする大豆イソフラボン。女性ホルモン(エストロゲン)に非常に似た働きを持っているので、「植物性のエストロゲン」とも呼ばれています。閉経後の女性の実験において、大豆の摂取と運動を一緒に行うことにより、エネルギー消費がアップすることが報告されていますので、ダイエット中の中高年女性は大豆製品+運動をするとよいでしょう。

 

 イソフラボンは女性特有に役立ちそうなイメージですが、じつはラットの実験において男性中高年の血清コレステロールを下げる働きがあることも分かっています。ぜひ、男性も積極的に取ってみてください。

 

 あまりにたくさんの機能性があるので異名が絶えない大豆は、じつは大豆タンパク質は加熱することで消化吸収されやすくなることも分かっています。そのほかに取り上げた栄養素の機能性も加熱によって消失することはないので、十分に加熱してから召し上がってください。