90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

「納豆」がアナフィラキシーを起こすケース。クラゲに刺された人は要注意

アレルギーの中には、食べてからすぐに症状が出る即時型アレルギーと、数時間以降に遅れて症状が出る遅発型アレルギーがあります。

遅発型の代表的な存在が『納豆アレルギー』です。2004年に納豆摂取後に10時間以上経過して発症した遅発性アナフィラキシーとして報告され、その後も複数報告されています。納豆アレルギーは納豆の原材料である大豆のアレルギーではなく、納豆のねばねばの成分が原因となって発症します

 

 

注目したいのは、この納豆アレルギーになるのはクラゲに刺された経験のある人に多いことです。横浜市立大学の研究では納豆アレルギー患者の80%以上がクラゲに刺された経験があるサーファーやダイバーだそうです。

クラゲは触手に触れると触覚細胞内にPGAを産生し、その浸透圧によって毒針を標的に突き刺します。クラゲに刺された人はこのためPGAアレルギーになり、PGAが多く含まれる納豆を食べると、じんましんやアナフィラキシーを起こすことがあるのです

 

納豆アレルギーを初めて報告した横浜市立大学の研究者は、納豆アレルギーを発症した患者のひとりが中華クラゲを食べてアナフィラキシーを起こしたことがきっかけで、クラゲに刺されたことが納豆アレルギーの発症メカニズムに関連しているのではないか

 

 気になるのは、PGAは納豆とはまったく関係のない食品にも、保存料、増粘量、うまみ成分などとして広く使われていることだ。

 

 たとえば、冷やし中華のたれ、スポーツ飲料、缶コーヒーなどにも使われている。さらには、化粧品、保湿剤、せっけんなどにも含まれていて、クラゲに刺された経験がなくても、PGAの刺激を繰り返すことで徐々にその反応が大きくなる可能性がある。

 

 実際、17年の神奈川県の医療機関の報告ではクラゲに刺された経験のない14歳の男児が、中華クラゲを食した後にアナフィラキシー症状を起こした症例を報告している。