沈黙を貫く膵臓は、限界まで悲鳴を上げない。暴飲暴食のツケが回り始める40代から要注意。知らずに放置すれば取り返しがつかない膵臓トラブルの最前線。
自分で自分を消化する、恐るべき急性膵炎の正体。
代表的な膵臓病である膵炎には急性と慢性の2種類がある。まずは急性。こちらは食事や飲酒の後に突然腹部や背中に痛みが生じる。
「原因の多くは胆石です。胆囊の内部の胆石が膵臓に落ちてきて、膵管と胆管が合流するところに詰まります。すると、膵液が逆流して膵液の中にあるタンパク質の消化液・トリプシンによって膵臓が消化されてしまうんです」
膵液は本来膵臓内にある間は不活性。十二指腸に分泌され腸液と混ざることで活性化するが、膵臓内で膵液が逆流すると特殊な酵素で活性化されるなどして自己消化が起こる。胆石の原因は高脂肪食や過食など。人間ドックで発覚したら早期に対処を。
10年単位でじわじわ進む怖い慢性膵炎のメカニズム。
慢性膵炎は長い年月をかけて病がじわじわ進行する。
「アルコールの過剰摂取が10年くらい続くと慢性膵炎の症状が出てくることがあります。過剰摂取とは一度の飲酒で純アルコールを60g以上摂ること。長期のアルコール摂取で膵液の粘度が上がって流れが滞ります。自己消化が起こるとともに膵液が固まった膵石ができ、痛みが起こるとされています」
膵液によって自己消化が起こると膵臓は小さくなっていき、膵石ができると膵管が閉じられ徐々に膵臓が硬くなってくるという。これはもう肝臓でいう肝硬変の状態。
「膵臓内部の細胞が破壊され膵臓自体が溶かされてしまうことも」
大量飲酒者は要注意。
気づいたときは手術不可能に。早期発見が難しい膵臓がん。
膵臓がんの死亡率はがん全体の死亡率ランキングの第4位。膵臓自体が分かりにくい場所にあるおかげで発見しづらく、症状が出るのも遅い。気づいたときには手遅れというケースが非常に多い。
「今、がんの5年生存率は6割程度で乳がんなどでは8割くらいといわれています。ところが膵臓がんは5年生存率が10%以下でこれは世界的にも同じ数字です。膵臓の左端の膵頭部にがんが発生した場合は胆管があるので、これが閉塞されることで黄疸が表れ初期に発見することができます。それ以外は早期発見が非常に困難です」
大体発見されるのは手術がギリギリ可能かどうかのステージ3。切除手術が可能な割合は4割以下。養生に努めたうえで新たな早期発見法の登場を待つしかない。
セルフチェック!
・みぞおちや左の背中が痛む
・吐き気がする
・最近食欲がない
・皮膚や白目が黄っぽい
・白っぽい便が出る
・体重が急激に減った
主に慢性膵炎に当てはまるセルフチェック。初期の代償期にはお腹や背中に痛みを感じることがあるが、重症化するとそうした症状が表れなくなる。少しでも違和感を感じたら膵臓専門医の元へ。
何度かこういった記事を取り上げさせていただいておりますが、体に何か不調があったらお医者様に診断してもらうように心がけてほしいです。
上の娘は体調不良を自覚していたにもかかわらず、疲れと侮って脳出血で倒れましたので、親族一同これを教訓に迷ったら診察を受けるようにしております。
記事をご覧になってくださる方々も記事にある症状以外でも体の異変を甘く見ることなくお身体を大事になさってほしいです。