出残り便がある人は、温水洗浄便座の水で肛門を刺激して硬くなった便を出そうとしたり、下着を汚さないように必要以上におしりを洗ったりしています。
そして、多くの日本人が、おしりに当たる水の刺激に慣れて、温水洗浄便座がないトイレでは排便できない「温水洗浄便座依存症」になっています。
温水洗浄便座で便汁を作っていませんか?
「下着が便で汚れる」という人の中には、便というよりも便と水が混ざった「便汁」が原因となっていることがあります。
便汁とは、排便後におしりを拭いてもキレイにならず、温水洗浄便座を使って念入りに洗ったときに温水が肛門の中にまで入ってしまい、中の出残り便と混ざってもれ出てしまったものです。
そして、まさか温水洗浄便座の水が原因とは思わず、便失禁だと思って病院にやってきます。しかし、いざ診察してみると、ほとんどの人は肛門の締まりに問題はなく、痔などもありません。出残り便をしっかり出し切れば下着の汚れもなくなります。
温水洗浄便座の水は便汁となるだけでなく、デリケートな肛門の皮膚を傷つけてさまざまなトラブルを引き起こします。
出残り便がある人は、温水洗浄便座の水で肛門を刺激して硬くなった便を出そうとしたり、下着を汚さないように必要以上におしりを洗ったりしています。すると濡れた紙が皮膚についてかゆみを起こしたり、肛門のまわりの皮膚がただれる「肛門周囲皮膚炎」や、肛門縁の皮膚が切れる「切れ痔」の原因となったりします。
そしてもれなく、おしりに当たる水の刺激に慣れて、温水洗浄便座がないトイレでは排便できない「温水洗浄便座依存症」になっています。
少し前までは、医師たちも温水洗浄便座の使用を勧めていたので驚くかもしれません。ですが、近ごろ、おしりの洗いすぎやケアのしすぎによる弊害が問題となっています。おしりの洗いすぎは、痔をはじめさまざまなトラブルを招きます。
洗いすぎることで皮膚を守っている皮脂膜がはがされて皮膚が乾燥してごわごわになり、かゆみの原因となります。
さらに、温水洗浄便座の水圧によっても皮膚が傷つき、炎症が起こることも。ひどくなると皮膚がんを招いてしまいまさに「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということに。おしり洗いは、ほどほどが大切です。
我が家でも温水洗浄便座のお手洗いを使いだして20年以上たつと思いますが、確かに今ではなくてはならないほど便利に感じております
ただ記事にあるような、適切に使いこなすことの難しさというのもあるのだと覚えておかねばなりません