90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

コーヒーや緑茶をよく飲む人ほど“隠れ貧血”のリスクあり

健康に良いと言われるコーヒーや緑茶ですが、特に閉経後の女性は飲み過ぎに注意した方が良さそうです。このほど、日本人の中高年を対象とした研究で、コーヒーや緑茶の摂取量が多い人は、血清フェリチン値が低い“隠れ貧血”の傾向があることが分かりました。さらに閉経後の女性では、鉄欠乏症にも関係していました。

 

 

鉄は酸素の運搬や造血などに必須な微量栄養素で、生命の維持に欠かせません。にもかかわらず、世界的に鉄欠乏症の患者が少なくないことが問題になっています。一方で、体内の過剰な鉄は酸化ストレスを増強させ、心血管疾患(心筋梗塞脳卒中など)などのリスクを高めることも知られています。

 コーヒーと緑茶は健康に多様な利益をもたらすことが示されており、その理由の一つは、コーヒーと緑茶が腸における鉄の吸収を妨げることにより、体内の貯蔵鉄を減らし、酸化ストレスを軽減するからではないかと考えられています。

 そこで、医薬基盤・健康・栄養研究所の南里妃名子氏らは、佐賀県の中高年者1万人余りを対象として、コーヒー・緑茶の摂取量と血清フェリチン値、ならびに鉄欠乏症の関係を検討することにしました。

血清フェリチン値とは

体の中の鉄は、6~7割が赤血球の中のヘモグロビンに存在し、残りは肝臓や脾臓、骨髄などに貯蔵鉄として蓄えられています。フェリチン値は貯蔵鉄の指標で、血清フェリチン1μg/Lが貯蔵鉄8~10mgに相当し、生体内の鉄の状態をよく反映するといわれています。

鉄の欠乏によって起こる貧血(鉄欠乏性貧血)は、貯蔵鉄が減少することから始まり、その後、血清鉄が減少し、最後にヘモグロビンが低下します。健康診断ではヘモグロビン値に基づいて貧血を判定しますが、ヘモグロビン値では初期の貧血は検出できません。フェリチン値を測定すれば貯蔵鉄の状態が分かり、初期の貧血(“隠れ貧血”とも呼ばれます)を検出できます。

 

 

コーヒーまたは緑茶の摂取と血清フェリチン値の関係に影響を及ぼす可能性のあるさまざまな要因を考慮して分析したところ、男性と閉経後の女性では、コーヒーと緑茶の両方で、摂取量が多い人ほど血清フェリチン値が低い傾向が有意になりました。閉経前の女性では、緑茶についてのみ、摂取量が多いほどフェリチン値が低い傾向が認められました。

 続いて、血清フェリチン値が12μg/L未満の場合を鉄欠乏症と定義し、コーヒーと緑茶の摂取量との関係を調べました。その結果、閉経女性において、これらの摂取量と鉄欠乏症の割合の間には逆相関関係(1日あたりの摂取量が多いほど鉄欠乏患者が増える傾向)が見られました。特に、コーヒーを1日に3杯以上摂取していた閉経女性を、全く飲まない女性と比較すると、鉄欠乏のオッズ比は2.2と、有意な上昇を示しました。

 

 コーヒーや緑茶が健康の特定の面に利益をもたらすことを示す情報は蓄積されていますが、今回の研究では、コーヒーと緑茶の摂取が増えるとフェリチン値が低下する傾向があることが示されました。さらに閉経女性では、鉄欠乏症患者の増加とも関係していました。健康に良いからという理由でこれらの飲料を積極的に摂取している人は、意識して鉄の摂取も増やした方がいいかもしれません。

 

 

 

私は緑茶もコーヒーも昔から常飲しておりましたのでこういった隠れ貧血だったのかもしれません

ただ自分が貧血であると自覚することはほとんどなかったように思います