90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

「実年齢よりも老化している人」は認知症や脳梗塞に注意

実年齢よりも生物的年齢が高い人(健康状態が悪く体の老化が進んでいる人)は、認知症脳梗塞の発症リスクが高いことが、英国の中高年32万人余りのデータを解析した研究で明らかになりました。

 

 

 

●同じ年齢でも老化の程度は個人差が大きい

 

 認知症脳梗塞のような神経疾患は、年齢の上昇とともに発症率が高まることが知られています。しかし、同じ年齢でも、人によって老化の程度にはかなりの差があります。

 加齢に関連する健康状態の個人差を反映すると考えられているのが、生物学的年齢です。生物学的年齢は、テロメア(*2)の長さ、DNAのメチル化(*3)の程度や、さまざまなバイオマーカー(*4)の値を基に算出されます。

 

 今回、スウェーデンカロリンスカ研究所の研究者たちは、英国の中高年者を登録している大規模観察研究のデータを利用して、生物学的年齢と、加齢に関連する神経疾患のリスクの関係を検討することにしました。

 

生物学的年齢が高い人は認知症脳梗塞のリスクが上昇

 中央値9.0年の追跡で1397人(0.4%)が認知症を発症し、2515人(0.8%)が脳梗塞、679人(0.2%)がパーキンソン病、203人(0.1%)が運動ニューロン疾患をそれぞれ発症していました。

 

 実年齢に比べて生物学的年齢が高い人では、認知症脳梗塞のリスクが有意に上昇していました。

認知症のタイプのなかでは、血管性認知症との関係が強く、アルツハイマー病との関係は弱いことも示されました。パーキンソン病、運動ニューロン疾患と生物学的年齢の間には一貫した関係は見られませんでした。

 

 今回得られた結果は、生物学的年齢が実年齢に比べ高いほど、認知症脳梗塞などの神経疾患と診断されるリスクが高いことを示唆しました。