90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

痒くてたまらない…「あせも」を悪化させないための3つのポイント

あせもは、医学的には「汗疹」と呼ばれる。汗の通り道である汗管が、大量の汗をかくことで詰まってしまう。汗をスムーズに排出できなくなり、皮膚の中に汗がたまって雑菌が繁殖。皮膚トラブルが起こる。

 

「あせもは、夏になると非常に多くなる肌トラブル。あせもには3種類あり、一般的に多いのは紅色汗疹。皮膚科を受診する患者さんのほとんどはこのあせもです」

 紅色汗疹は、汗が排出されないために周囲の皮膚が炎症を起こし赤くなる。強い痒みを伴い、ときにはヒリヒリ、チクチクとした痛みがある。

 

 残り2種類は、水晶様汗疹と深在性汗疹。水晶様汗疹は水晶のような透明で小さな水ぶくれで、赤ちゃんにできやすく、大人ではごくまれ。また、深在性汗疹は紅色汗疹の繰り返しでできるあせもで、主に熱帯地方で見られ、日本ではほぼ発症しない。

 

「あせもができやすいのは、皮膚同士がくっついたり、汗がたまりやすい部位。たとえば、肘の内側、膝の裏側、首、ワキです。そして、意外と多いのが顔なんです」

 顔になぜあせもができやすいのか。その原因は、寝具の汚れ。特にうつぶせ寝の人は、顔にあせもができやすい傾向にあるそうだ。

 

「パジャマは、大抵の人がしょっちゅう洗って清潔にしているでしょう。枕カバーが盲点。毎日取り換えないと、雑菌が繁殖する。寝ている間には力を加減できないので、意外なほど強く顔が枕カバーにこすりつけられています。夏は、寝ているときにも汗をたくさんかきますから、雑菌、汗、圧迫や摩擦の三拍子揃った環境となり、あせもの症状が出やすくなるんです」

 

毎夏、あせもに悩まされている人がやるべき汗対策は3つ。

①枕カバーやシーツも含め寝具は2、3日に1度は洗うようにし、清潔にする。

 

②汗をかきっぱなしにしない。こまめに拭き、肌の上にとどまらせないようにする。出先ならば、吸水性のいいタオルハンカチや、ボディーシートなどを優しく汗をかいた部分に置くようにして拭く。力強く拭き取るのはNGだ。

「ゴシゴシの“ゴシ”でもダメですよ。皮膚のバリアーを壊さないように、とにかく優しく拭いてください。できれば汗をかいた日は帰宅後すぐにシャワーをさっと浴びるなどして、汗を体から早く落としてください」

 

③あせもができたら早めに市販薬で対処する。

 というのも、あせも自体は、そのまま放置しても数日間でいつの間にか消えてしまうが、「とびひ」になると厄介。とびひは、細菌に感染し発症する皮膚の病気。あせもが痒く、起きている間は我慢できても、寝ている間に無意識にかきむしってしまうことで生じる。特に子供で起こりやすい。

とびひになると、治るのに時間がかかります。とびひができ、そこに汗をかけば、一層痒みは増し、耐えるのが容易でない場合もあります。そうならないためにも、早めに市販薬。あせもは、市販薬でも効果が出やすい症状です」

 

 

 

 それでも効果がない場合、もしくはあせもの範囲が広がってたり、かきこわしてしまったり化膿が見られる場合は、すぐに皮膚科へ。症状に合わせて、外用薬や飲み薬が処方される。たかがあせも、と考えないことが肝心だ。