90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

免疫にも影響!健康寿命のカギ「腸内環境」

いま65歳の日本女性の平均余命は約25歳と延びていますが、健康寿命は約75歳と変わらず。介護を必要とする期間が約15年もあるのです。健康寿命を延ばすために、見直されているのが腸内細菌叢(腸内フローラ)の重要性です。

 

腸の働きは、消化吸収によって必要な栄養素を取り入れ、不要なものを排泄。それだけでなく外から入ってきたウイルスなどの有害物質を区別して攻撃し、体を外敵から守るという働きもあります。いま話題の免疫機能においても腸が重要で、体内の7割の免疫細胞は腸内にあります。

 

 

腸内環境を整えるカギは、腸内細菌叢(腸内フローラ)です。

「同じものを食べても、腸内細菌叢のバランスによって、健康にも、不健康にもなります。腸内細菌には、善玉菌、悪玉菌、どちらにもなる日和見菌がありますが、大切なのはそのバランスと多様性。

腸内細菌叢は指紋と同じように、人によって異なりますが、日本人の腸内細菌は、善玉菌のひとつ、ビフィズス菌が多いのが特徴。日本の食文化、食環境と相性のよい腸内細菌が棲んでいるのです」

 

 

腸内細菌叢のバランスを保つには、食物繊維を摂ることが重要です。

しかし、食物繊維が圧倒的に足りていない日本人。健康維持のためには、1日24グラム以上の食物繊維摂取が推奨されています。日本人は戦後すぐには1日平均25グラム以上の食物繊維が摂れていましたが、現在は約14グラムまで落ち込んでいます。

 

 

 

長寿者が多く、要介護率の低い京丹後市の方々を見てみると、動物の肉をあまり食べず、海藻、雑穀、いも、きのこなどの食物繊維を豊富に摂っていることが分かりました。腸内細菌を調べたところ、加齢とともに減っていくビフィズス菌が多いまま。

 

 

さらに腸内で酪酸(短鎖脂肪酸)を作り出す酪酸菌が多いこともわかりました。 酪酸は、腸の細胞のエネルギーとなって腸を強化し、免疫細胞も活性化させ、病気の始まりとなる炎症を抑えます。脂肪の蓄積を抑える、肥満の予防にもよい影響を与えます