便秘ぐらいと軽視してはいませんか? 便秘になると腸内に溜まった老廃物の毒素が血液を介して全身を巡り、疲労や肌荒れなどの不調につながります。さらには人体最大の免疫器官である腸が正しく働かなくなると免疫システムがうまく働かず、病気になりやすい体に。
加齢と共に筋力や体の機能が低下すると、腸のぜん動運動も自然と低下し、便秘になりやすい状態に。このため、高齢になるに連れ、善玉菌よりも悪玉菌が優位になる傾向があることが分かっています。加えて、男性よりも女性が便秘になりやすいのは、女性特有の要因も影響します。
特に更年期は、女性ホルモンのバランスが崩れて自律神経が乱れがちに。すると、自律神経によってコントロールされているぜん動運動も悪くなり、便が滞りやすくなります。
また、更年期には倦怠感や気分の落ち込みなどの不調が現れやすいため、ついつい体を動かす機会が減ってしまいがちになることも便秘を招くと考えられます。その他、月経前に便秘になる女性も多いのは、女性ホルモンのプロゲステロンの分泌が高まることで、ぜん動運動が抑えられてしまうからです。
便秘を「いつものこと」と放っておくと、さらに悪玉菌がどんどん増えて悪循環になってしまいます。便秘になりやすい年齢や時期を意識して、腸内環境を整えるケアを心がけるようにしましょう。
がんの中で女性の死因第1位となっている大腸がんは、40代から発症率が高くなっています。便秘といっても、排便が頻回で少量しか出ない、便が細くなった、排便に出血や腹痛を伴う、家族に大腸ポリープや大腸がんの人がいるといった場合は、大腸がんなどの大腸疾患の可能性もあります。こうした症状が見られたら、市販薬を使用する前に、医療機関を受診することが重要です。
娘2人は長く便秘に悩まされていると聞いております
便秘は万病の素と思ってなれてしまわないことが肝要ではないでしょうか