90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

アトピー性皮膚炎の治療薬が近年続々と登場 期待の新薬

2021年はアトピーの新薬ラッシュとなりそうです。すでに18年にIL-4α受容体を標的とした注射薬デュピルマブ(商品名:デュピクセント)が登場し、症状が重いアトピー患者さんに対する強力な治療選択肢となっています。

 

また、20年にはJAK阻害剤であるデルゴシチニブ軟膏(商品名:コレクチム軟膏)が登場しました。さらに年末にはJAK阻害剤の内服薬であるバリシチニブ(商品名:オルミエント)がアトピーの治療薬として承認されました。今回はこれら新薬の特徴についてアトピーの病態メカニズムを絡めて解説したいと思います。

 

 まずアトピーの病態ですが、三つの大きな原因が悪さをしていることが知られています。一つ目が肌の乾燥、二つ目が免疫の異常、三つ目がかゆみです。この三つはそれぞれが悪循環を引き起こしています。例えば、免疫の異常がかゆみを引き起こし、ひっかくことで肌の乾燥はさらに進み、そしてまた免疫の異常を悪化させるという具合です。

 

 

 

1つ目のデルゴシチニブ軟膏はすでに病院で使われており、1日2回、1回5グラムまで使用可能な塗り薬です。5グラムチューブで約700円ですので、3割負担の人で約210円の支払いになります。私が処方している実感としては、薬の強さはステロイドのストロングクラスくらい。プロトピック軟膏よりは少し弱い印象を受けます。ニキビなどの副作用はありますが内臓への副作用は報告されていません。こちらは16歳以上のアトピー患者さんが対象です。

 

 

2つ目にバリシチニブは飲み薬のJAK阻害剤です。さまざまなデータをみるとデュピルマブと同程度の効果が期待できそうです。副作用として上気道感染などがあるとされており、安全面から生物学的製剤の扱いに慣れた皮膚科専門医に処方してもらうことが大事です。こちらは内服薬ですが値段は1錠4ミリグラムが5223円。3割の負担の人でも約1500円になります。この薬剤はデュピルマブ同様にこれまでの標準治療で十分な効果が得られなかったアトピー患者さんが対象となります。

 

 

 

また、治験が進んでいる薬剤はほかにもあり、治療選択肢がぐっと広がります。使用にあたって悩むポイントとしては、効果は優れているけれども値段が高いという点でしょう。

 

しかし、これに関しては高額療養費制度や会社の保険制度を活用して値段を抑えられる可能性があります。自己判断で新薬をあきらめる前に主治医に一度相談してみることをおすすめします。私たち皮膚科医にとってもアトピー患者さんにとってもコロナで大変な2020年でしたが、2021年は希望の年となることを願っています。

 

 

 

 

孫の一人が皮膚炎に悩まされていた時期があるので患者様の方々の苦労や悩みは推し量られます

これからの時代はそういった病で苦しむ方々が減る希望の時代であってほしいものです

 

 

 

 

増える大腸がん、早期発見したら「5年生存率」はどれくらい?

近年、日本人の間で目立って増えてきた大腸がん。この大腸がんの5年生存率(がんと診断された人が5年後に生存している割合)を、肺がん、肝臓がんと比べて高い順に並べると

大腸がん>肺がん>肝臓がん です

 

日本人の2人に1人は何らかのがんにかかると言われています。がんの発症には食生活の欧米化や運動不足、飲酒や喫煙など、さまざまな生活習慣が影響します。人口の高齢化に加え、検査技術が大きく進歩し、かつては見つからなかったがんを発見できるようになったことも、がん増加の背景にあると言われています。

 

 そんながんの中で、このところ目立って増えてきたのが大腸がんです。最新の統計では、大腸がんで亡くなる人は、年間5万人を超えます。高橋さんは、大腸がんの治療に長年携わってきた医師。その経験から、「他のがんと比べると、大腸がんはおとなしいがんだといえます」と話します。

 

 

 「他のがんに比べると、大腸がんは治療効果が非常に高いという特徴があります。手術で治しきれる可能性が高く、万一進行しても、抗がん剤による化学療法が比較的よく効くがんです」

 他のがんでは、転移後の治療が難しいことが少なくありません。一方、大腸がんは転移しても、手術で切除すれば生存率を延長できる可能性が高いといいます。

 

 

 「例えば胃がんでは、『腹膜播種(ふくまくはしゅ)』という転移がよく起こります。腹膜播種とは、胃や肝臓などを覆う腹膜にがん細胞がばらまかれるように転移するもので、手術で取り除くのは困難です。しかし、大腸がんで腹膜播種を起こす頻度は高くありません。多いのは肝臓や肺などで、転移した部分を切除すれば生存率を高めやすいのです」

 

 しかし、いかに大腸がんの治療効果が高いといっても、それは早期に発見・治療してこその話です。大腸がんは早期に発見して治療すれば5年生存率が95%を超えるものの、進行すればガクンと急降下し、20%を切ってしまいます。「大腸がんは治療効果が高い」という恩恵にあずかるためには、いかに早く病気の存在に気づくかが大切になってきます。

 

 

現在、最も一般的な大腸がんの検診は、職場の健康診断でもおなじみの、便を採取して提出する「便潜血検査」です。このほか、人間ドックであれば、大腸内視鏡検査やCTによる検査など、便潜血検査以外の方法を選択することも可能です。

検診を受けていれば、症状がない早期のうちに大腸がんが見つかる可能性が高くなります。便潜血検査を受け続ければ、大腸がんによる死亡が約6割も減るという報告もあります

 

 

 こうした検診の機会を逃さずに利用することが、大腸がんで命を落とさないために非常に重要と言えるでしょう。

 

 

死ぬより苦しい「肺炎」 …冬場のいまが一番危ない

誤嚥性肺炎」と「間質性肺炎」。いずれも近年よく聞かれるようになった病名で、語感の近さから同じような病気のようにとらえられがちだが、まったく似て非なるものだ

 

詳しくその違いを見ていこう。

 「誤嚥性肺炎」は、本来なら口から食道へ入るべき食べ物や唾液などが、誤って気道に入ってしまい、その唾液や食べ物に含まれている細菌が肺を傷つけることで、肺炎を起こす。

 「高齢になり飲み込む力が弱くなっていくと、食べ物や唾液が気道に入ってしまう可能性が高くなります。すると、口の中に700種類以上いると言われる菌が気管から肺の中に入って増殖し、肺炎を起こすのです。

 特に、寝たきりになって飲み込む力が弱くなった人がなりやすく、そうした患者さんが誤嚥性肺炎になった場合、あまり時間が経たないうちに亡くなってしまうことが多い」

 

 

一方の「間質性肺炎」は、間質と言われる肺の壁の部分が炎症を起こすことで発症するものだ。医師の吾妻安良太医師が説明する。

 「間質性肺炎になると、『肺線維症』といって肺が少しずつ線維化していきます。それに伴い肺が硬くなり、次第に肺活量が減って、呼吸が苦しくなっていくのです。いわば、肝臓が悪くなって肝硬変になっていく感覚に近い」

 間質性肺炎は急性の場合を除き、1年以上の時間を経てゆっくりと進行していくのが特徴だ。

 当初は階段の上り下りの際などに息切れが生じる程度だが、病気が進行すると、部屋の中の移動や、服を着脱するだけでも、痛みを伴う咳が出るようになる。その結果、最後は呼吸困難になり、命を落とす。

 

 死の直前、体が弱った患者がかかることが多い誤嚥性肺炎に比べると、じわじわと長時間をかけて体を蝕む間質性肺炎のほうが苦しいと言われている。

 間質性肺炎が厄介なのは、治療が難しいことだ。

 

 

間質性肺炎になる原因は80以上もあると言われていて、その原因によって治療方法が違うのです。誤った治療を施すと悪化する恐れもあるので、なおさら治療が難しい。

 また、初期のころは空咳が続くだけで、熱も出ず、痰も出なかったりするので、患者本人が肺炎にかかっていることに気づきにくいのです。医師の側も、ただの喘息だと誤診してしまうケースがあります」

 

 

 さらに恐ろしいのが、風邪をひいたあとや、手術を行った後など、体力が弱っているときは、一気に間質性肺炎が悪化することだ。「急性増悪」と呼ばれる状態だが、こうなると治療は困難になり、死亡する確率が跳ね上がる。

 予防するのが難しいうえ、放置している間に、長い時間をかけて悪化する間質性肺炎。「やたらと長い期間、空咳が続くな……」と思ったら、間質性肺炎の可能性を疑い、その診療に精通する医師に早めに相談したほうがいい

 

 

お正月に要注意 お餅の窒息死「なぜ起きる」を知ってしっかり予防

お正月に欠かせない「お餅」。お正月にいただくつきたての餅は、格段に美味しいですよね。そんなお餅ですが、よく噛まないうちに飲み込んで、喉に詰まりそうになったことはありませんか? 私も、餅をしっかりかんでいないまま飲み込んだときに、喉をつまらせそうになったことが何度かあります。

 

 実は、消費者庁が人口動態調査から行った分析から、高齢者における「餅」による窒息死亡が1月に集中して発生しており、元旦を中心とした三が日に死亡している件数が特に多いことがわかっています。

 

 餅だけに限りません。年間の「気道閉塞を生じた食物の誤えん」による死亡者数は、65歳以上が全体の9割ほどを占めているのです。人口動態調査における、不慮の事故の「その他の不慮の窒息」のうち「気道閉塞を生じた食物の誤えん」による死亡者数によると、もっとも多いのは80歳以上です。ついで65歳から79歳、45歳から64歳と続きます。

 

 

食べ物や異物が、誤って気管に入ってしまった状態のことを誤嚥(ごえん)と言いますが、餅に限らず食べ物を誤嚥することによる死亡は、高齢になればなるほど生じやすいのです。どうしてなのでしょうか。

 

 

1つ目に、咀嚼する力の低下です。入れ歯になることで、あごを安定させる力が弱まり、かむ力が低下してしまいます。

 

2つ目は、唾液量の減少です。唾液自体の分泌も加齢とともに少なくなってしまうため、飲み込みにくくなってしまいます。

 

3つ目は、飲み込む力の低下です。飲み込む力の減弱により、喉に食べ物が残りがちになり、そんな状態で呼吸をすると、食べ物が食道ではなく、気管の方に入ってしまい詰まってしまうというわけです。

 

4つ目は、万が一、喉に食べ物が詰まってしまった場合に、咳をすることで押し返す力の低下です。

 

 

 

 加齢に伴う口腔内や喉の機能の弱まりが、不慮の窒息に繋がってしまうというわけです。

 

 

 

 

毎年正月には雑煮を支度していただいておりますが、餅には気をつけろと家族に心配されております

明日の餅もしっかり配慮していただきたいと思っております

花粉症チェックリスト!風邪・新型コロナとの違いは?

日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会が発表した『鼻アレルギー診療ガイドライン2020』によると、日本人の約半数は、何らかのアレルギー鼻炎症状を有しているそう。

 

 

「アレルギーとは、原因物質(抗原・アレルゲン)に対して体の中の免疫機能が過剰に反応した結果、さまざまな症状を起こす状態のこと。中でも、鼻水・鼻づまり・くしゃみの3つの症状を主とするものを『アレルギー性鼻炎』と呼びます」

 

 

花粉症はアレルギー性鼻炎の一つで、春先に症状が出るスギ花粉症やヒノキ花粉症が有名ですが、他にも、カモガヤやブタクサ、ヨモギなど、60種類近くの植物の花粉が花粉症を引き起こす原因になるそう。

 

 

「最近は春の花粉症だけではなく、秋の花粉症に悩む人も増えています。花粉症の三大症状は、くしゃみ・鼻水(鼻づまり)・目のかゆみ。アレルギー性鼻炎の症状に加えて、涙が出たり充血したり、目の症状を伴う場合も多くあります」

 

 

まずは花粉症の可能性が高いかどうか、セルフチェックで確認してみましょう。

 

 

水のような透明な鼻水が出る
立て続けにくしゃみが出る
目のかゆみや充血がある
熱はない(あっても微熱)
口で呼吸するほど鼻づまりがある
体がだるい
喉が痛い
症状が2週間以上続いている
毎年同じ時期に症状が出る
頭がボーッとする

 


5項目以上当てはまる場合、花粉症の可能性が高いそう。

 

 

現在感染が拡大している「新型コロナウイルス」は、これまで知られていた6種類には当てはまらない、新しい型のコロナウイルスです。現在わかっている新型コロナウイルス感染症の症状は、以下のようなものがあります。

 

新型コロナウイルス感染症の症状の一例

 

発熱

頭痛

息苦しさ

強い倦怠感

嗅覚障害・味覚障害

 

 

などの初期症状が風邪と似ている新型コロナウイルス感染症ですが、春になるとさらに花粉症との症状の違いで悩む人が増えると言われています。

 

「自分が花粉症かどうかわからない、花粉症だと思うがアレルギー検査を受けていないという人は、不安を減らすためにも、本格的に花粉の飛散が始まる前に、耳鼻科を受診することが大切です」 すでに花粉症だとわかっている場合も、今年はいつもより早めの対策が安心につながるよう。

 

 

 

手足の「ふるえ」は病気の可能性も

はしやペンが持ちにくい、人前に出るのが恥ずかしい――。慢性の手足のふるえで、日常生活や仕事などで困っている人は少なくない。

治療を受けずに自分流で対処して過ごしているケースも多い。ふるえの診断や治療法は進化しており、専門医による正しい診断や治療で改善することも増えてきた。

 

 

ふるえは、自分の意思にかかわらず体がうごく「不随意運動」のひとつだ。寒さや緊張によるふるえは誰にでも起こることだが、なかには生活に支障をきたすふるえや、他の症状を伴う進行性の病気の場合もある。

病気によって、薬や外科手術など治療の方法が違う。梶山裕太医師は「甘く見ずに専門外来か、脳神経内科を受診してほしい」と助言する。

 

 

患者数が多いのは、本態性振戦だ。10~40人に1人発症するとされる。若い頃に発症する人も少なくない。コップを持つなどの動作にともなって手足や頭部がふるえることが多い。小脳などの脳の部位の異常が原因とされている。ふるえ以外の症状はなく、ゆるやかに進行する傾向がある。

 

 

本態性振戦の場合は、β遮断薬、抗てんかん薬などの薬の服用である程度コントロールできる。日常生活や仕事に支障がある場合や、精神的に影響が出る場合などは治療を始めるとよい。

高齢になって発症する本態性振戦は進行が遅く、生活に支障が出ない場合もある。治療するかしないかは、本人の希望なども合わせて判断することが多い。 ふるえが出ることが多い進行性の病気の代表例は、パーキンソン病だ。特定の神経細胞が死んで起こるとみられ、安静時に起こるのが特徴だ。

 

 

ほかには小脳障害などでもふるえが出てくることがある。まずは、正しく病気を診断してもらい、適切な治療を受ける必要がある。 薬でふるえが止まらない場合は外科手術をするケースもある。ふるえを引き起こす視床という脳の部位に電極を刺す「高周波凝固術」や、ふるえを電気刺激で抑える装置を体内に埋め込む「脳深部刺激療法」などがある。

 

 

本態性振戦とパーキンソン病では、MRガイド下集束超音波治療などのメスを使わない外科手術も普及し始めている。 外科手術は入院などが必要だが、ストレスの軽減や仕事の効率向上などふるえの治療で得られるメリットは大きいという。

認知症患者20年後は1000万人弱? 認知機能低下予防にたんぱく質の摂取が効果的

厚生労働省のデータによると、2012年における認知症患者は462万人で、2040年には約2倍の953万人となり、その20年後には1154万人にもなると予測されている。

 

認知機能低下が進むと認知症につながる可能性が高まるが、認知機能低下予防に効果的なことがいくつかある。例えば、魚に含まれるDHAを摂ると脳に良いという話は有名だが、認知機能に関係するのはそれだけではなく、研究者が食生活と認知機能の関係性について調べた結果、たんぱく質を多く摂取している人は認知機能低下のリスクが低いということがわかってきた。

 

国立長寿医療研究センターの研究によると、様々な食品群の食材を食べている人ほど、認知機能低下のリスクが抑えられるという。摂取する食品に多様性がある人は、ない人に比べ、たんぱく質や脂質、ビタミン類などの様々な栄養素の摂取量が高くなっていたため、これらの栄養が脳の機能維持によい効果をもたらしたと考えられる。

 

 

■年齢を重ねるごとにたんぱく質摂取量は不足!?

認知機能低下予防には、たんぱく質摂取が効果的であることがわかったが私たちのたんぱく質摂取量は足りているのだろうか? 厚生労働省が発表している「国民健康・栄養調査(平成30年)」の結果では、日本人のたんぱく質摂取量の平均値は摂取推奨量を上回っている。

 

しかし、平均値 から摂取推奨量(男性60g、女性50g)を摂取できていない人の割合を計算すると、65歳~74歳の男性は約20%、女性は16%も存在している可能性が明らかに。そして年齢が上がるにつれ、この割合は増加していて、80歳以上では男女とも約30%の人にたんぱく質摂取不足の可能性がある。日本人は年齢を重ねるごとにたんぱく質摂取が不足する傾向にあり、普段から、たんぱく質を意識して食事をすることが必要である。

 

 

 

■1日3食、たんぱく質をバランスよく摂取する

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取量基準(2020年版)」では、成人の男性は1日60g、成人の女性だと1日50gのたんぱく質を摂取することが推奨されている。そのため、1食あたり20g以上の摂取を意識すると、1日に推奨量以上のたんぱく質を摂取することができる。

 

しかし、忙しい毎日の中で、朝食は簡単に済ませてしまうという人が多い。日本人の食事を解析した結果、朝食と昼食のたんぱく質摂取量は夕食よりも少なくなりがちであることがわかった。朝食や昼食でたんぱく質を多く摂取することに加え、バランスの良い食生活を心掛けたい。

 

 

 

 

私もお医者様からお肉を食べられるなら食べるとよいと言われ、できるだけ食べるようにしております

昔から牛肉を好んで食べていましたがその甲斐があってか今もまだ認知症の兆候はないと太鼓判を頂けております