90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

自宅から搬送…高齢者が熱中症になりやすいのはなぜ?

熱中症で搬送される人の5割強が高齢者

 今年も熱中症で搬送される人が増えてきました。令和4年に熱中症で救急搬送された人は7万1029人で、うち高齢者は3万8725人と、約55%を占めていました。では、高齢者はどういう場所にいて熱中症になってしまうのでしょうか? 実は、最も多いのは自宅で、ある調査では6割の人は自宅から搬送されていました。

 

 これまでに延べ10万人以上の高齢者と接してきた二本松眼科病院副院長の平松類氏は、その理由として「高齢者はエアコンをきちんと使っていない」ことを挙げます。「この調査では、自宅で熱中症になった高齢者のうち、部屋の温度を熱中症になりにくい基準温度に下げていた人は2割弱しかいませんでした。つまり、搬送された高齢者の8割以上はエアコンを使用していないか、使用していたとしても室温を十分に下げていなかったのです」(平松氏)。

 

 

 なぜ高齢者はエアコンを使わないのか。そこには高齢者に多い「エアコンは体に良くない」という思い込みだけでなく、医学的な理由があると平松氏は話します。

 「若いころは気温を敏感に感じることができますが、年を重ねるごとに人は気温に対して鈍感になっていきます。ある研究では、60代では実温度と体感温度の差が0.27度、70代以上は2.55度と報告されています(*3)。これはどういうことかというと、例えば室温が30度になっていたとしても、70代以上の人は27.45度に感じるのです。よく『エアコンの設定温度は28度にしましょう』といわれますが、エアコンをつけなくてもその28度以下に感じているわけです。結果として、高齢者のエアコンの使用時間は短くなってしまいます」(平松氏)。

 

 

 さらに高齢者は、若い人よりも脱水状態に陥りやすい要因があります。「まず、食事量が若いころよりも減るので、食事から得られる水分量が減ります。また、高齢になるほど頻尿になるので、頻回のトイレを避けるために水分を控える傾向にあります。さらには、のどの渇き自体を感じにくくなっているので、水分をとらなくなります。こうした医学的理由も相まって、高齢者は自宅にいるにもかかわらず、熱中症となり救急搬送されることがあるのです」(平松氏)。

 

 

●屋内での高齢者の熱中症を防ぐには?

 体感温度が低めで、「エアコンを使わなくても大丈夫」「むしろそっちの方が健康」と考えている高齢者に「熱中症にならないように気を付けて」というアドバイスにはあまり効果がありません。平松氏は、「部屋の中に温度計を置くこと」を勧めています。「高いものでなくてもよいので、温度を数値化してくれるものを1つ置いてみてください。28度を目安として、28度を超えるようなら迷わずエアコンを使うように勧めてください」(平松氏)。

 

 

 湿度も重要な要素となります。「湿度が70%以上だと要注意です。湿度が高いと汗をかいても蒸発しにくくなり、体温を下げにくくなってしまいます。湿度は50~60%程度を目安にするとよいでしょう」(平松氏)。温度計と湿度計が一体になった温湿度計であれば、一度に両方が確認できます。こうした数値を目安にしてエアコンを適切に使い、十分に水分をとりながら室内での熱中症を予防していきましょう。

 

 

 

 

 

亡くなった主人がとても暑がりだったので夏は毎日エアコンを使っておりました

今思えばそれのおかげで熱中症でお医者様のお世話になることもなかったのだと思います

今もお医者様のいいつけ通り寝る時もエアコンはできるだけつけるようにしております