90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

脊柱菅狭窄症で「NGな6つのしぐさ」と対処法

腰椎や軟骨である椎間板などが老化により変形し、脊柱管(背骨の後ろ側にある神経が通る管)の中を通る神経が圧迫され発症する「脊柱管狭窄症」。主にお尻や足全体に痛みやしびれなどの症状が出る。

 

 治療の基本は、薬物療法で症状を和らげ、日常生活での支障をなくしていくことが主眼になる。しかし、薬はあくまで対症療法なので、それだけでは不十分。家庭で持続的に無理のない範囲で体を動かすこと(運動療法)も大切になる。

 

脊柱管狭窄症では、立ったり歩いたりしただけで痛みやしびれが出てしまいます。このとき患者さんは、神経を圧迫したり、引っ張ったりして、自分自身を傷めつけているのです。

この神経をいじめることをやめなければ、いくら保存療法やセルフケアに前向きに取り組んでも、根本的な改善は難しいでしょう。つまり、脊柱管狭窄症を治すには、24時間どんなときでも、できるだけ痛みやしびれを出さない生活を送ることが重要なのです

 

 

 生活の中で多少の痛みやしびれがあっても、「我慢」や「頑張り」をしてしまう人が多いが、それは脊柱管狭窄症ではNG。症状が出ているときは、神経へダメージを与えていると思って、その姿勢や動作を変えることが大切になる。

 

 

■起床時の起き上がり方

 寝ている姿勢から不用意に起き上がると、痛みやしびれが出てしまう。次の要領で起き上がるように心がけよう。

 

①まず横向きになり、膝と股関節を深く折り曲げて、体をコンパクトにまとめる。

②肩、胸、腰をひとかたまりにして、体を曲げないように腕の力で上半身を起こす。このとき腹筋に力を入れて、背骨を真っすぐに保つ。

③この姿勢で、腕の力で上半身をゆっくりと起こしていく。

 

「腰への負担を軽くするポイントは、『胸・腰・骨盤を同じ方向に同時に動かす』と『腹筋に軽く力を入れ続ける』こと。この2点は、起き上がる場面に限らず、かがんだり、立ち上がったり、腰かけたりといったさまざまな動作に当てはまる動作の基本のひとつとして覚えておいてください」

 

■立ち姿勢

 脊柱管狭窄症では、腰が反った状態だと脊柱管が狭まって症状が出やすくなる。立ち方は、少し前かがみの姿勢を意識する。ポイントは「腰と背中を丸める」と「肩の力を抜いて前かがみになる」の2点だ。

 

■歩き方

 歩くときは足を前後に動かすので、腰から足へとのびる神経が引っ張られる。症状を避けるには、「歩幅を狭く、小股でちょこちょこ歩く」と「背中から腰をやや丸めて歩く」ことを意識する。

 

■椅子の座り姿勢

 一般に理想とされる椅子の座り姿勢は、腰が少し反るため脊柱管を狭めやすい。椅子に座るときは、「少し前かがみで、若干腰を丸める」と「背もたれに寄りかかる」の2点を意識する。

「ただし、長時間、同じ姿勢で座っているのはNG。腰回りの筋肉が凝り固まってしまうからです。長くても30分に1回は、立ち上がったり、歩き回ったりして腰をリセットしてください」

 

■眠り方

《あおむけに寝るとき》

 自然と腰が丸まるように、膝下にクッションや座布団などを入れて膝を立てた姿勢で寝ると楽になる。

《横向きに寝るとき》

 片側の足にのみ痛みやしびれがある場合、通常は症状のある側を上にして寝ると、痛みやしびれが出にくい。しかし、それでも症状が出てしまうときは、ウエストのくびれの部分に折り畳んだタオルを敷くと楽に寝ることができる。ただ、寝返りを打ったときなどにタオルがずれてしまうことがある。それを防ぐために、タオルをシーツの下に入れたり、腹巻きをしてタオルをウエストのくびれの部分に固定したりする方法がある。

 

■寝返りの仕方

 寝返りを打つ動作で痛みを起こさないようにするのに、肝心なのは腰をねじらないこと。あおむけに寝ていたら、まず膝を立て、手を胸に置く。その後、ねじれを防ぐために腹筋に力を入れ、肩、胸、腰、足を一つのかたまりとして一緒に回し、ゆっくりと横向きになる。

 

 

 痛みのない日常動作を工夫して探してみよう。