80代の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

コーヒーを飲むと便意をもよおす理由

トイレに行きたくなるからという理由でコーヒーを避ける人がいる一方で、コーヒーを便秘解消に利用する人もいる。謎に包まれたコーヒーと便通との関係

コーヒーの人気を考えると、消化官に与える影響がほとんど知られていないのは驚くべきことです

 

 

コーヒーは1000種類以上の化学物質を含む複雑な飲料であり、その多くは抗酸化作用や抗炎症作用を持っている。そのため、これらが腸にどのような影響を与えるかを判断することは非常に難しい。

 

ひとつ明らかになっているのは、コーヒーは誰にも同じように作用するわけではないことだ。1990年に英国のジャーナル「Gut」に発表された研究では、92人の若者がコーヒーが腸に与える影響についてのアンケートに答えている。 コーヒーを飲んだ後に「排便の欲求を誘発された」と答えたのは29%に過ぎず、その多く(63%)は女性だった。

 

 

だが、マーティンデール教授によれば、コーヒーを飲んだあとに腸が活発になる人の割合は一般集団ではもっと高い──彼の患者の約60%と推定している──だろうと言い、男女差は認められない、と付け加える。

 

 

また、コーヒーに対しては、腸が素早く反応することもわかっている。同じ研究において、一部のボランティアが、コーヒーを飲む前と後での筋肉の収縮を計測するために圧力計を大腸に挿入することに合意した。コーヒーを飲むといつも腸が活発になると答えた人たちの場合、コーヒーを飲んでから4分以内に、圧力計が急上昇を記録。その一方、コーヒーに影響を受けないと答えた人たちの腸には、変化がみられなかった。

 

 

 

同じ1杯のコーヒーを飲んでも、数分以内に腸内で正反対の反応が起きるのは、「おそらく腸脳相関が関与しているからだ」とマーティンデール博士は言う。

コーヒーが胃に届くと脳に信号が送られる。すると、脳は「『さて、いまのうちに空っぽにしておいた方がいいぞ。上から流れてくるものがあるから』と、大腸を刺激するのです」と博士は説明する。コーヒーそのものが到達するのはずっとあとで、胃から小腸を経て大腸に至る長い経路を少なくとも1時間かけてゆっくり下っていくことになる。

 

 

 

胃と脳と大腸の間で行われる信号伝達は、胃結腸反射と呼ばれ、食事に対する正常な反応である。しかしながら、コーヒーの影響はずっと大きいようだ。1998年に発表された研究によれば、8オンス(237ml)のコーヒーが、1000キロカロリーの食事によって引き起こされるのと同様の結腸収縮を引き起こしたという。

 

 

 

コーヒーが引き起こす腸脳相関のメッセージは、コーヒーに含まれるひとつかそれ以上の化学物質によって引き起こされ、消化プロセスに重要な役割を果たすガストリンやコレシストキニン──どちらもコーヒーを飲んだ後に急増する──といったホルモンを媒介すると、科学者たちは仮説を立てている。

 

 

 

カニズムはまだ不明瞭だが、コーヒーが腸に与える効果は、特定の手術を受けたあとの患者など、一部の人々に有用かもしれない。たとえば、腹部手術後には腸の動きが鈍くなることがよくあり、膨満感や疼痛、おならが出ない、食べ物を受けつけないなどの症状が出ることがある。