80代の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、気に留まった話を覚え書きしていきたいです

1秒間に6回「タ」が言えない人は、筋肉量の低下と老化が進んでいる可能性

うまくかめない、飲み込めない「オーラル・フレイル」とは

オーラル・フレイル」について、ご説明をしたいと思います。

オーラルは「口」という意味です。「口がフレイル」は、すなわち食物がうまく噛めない、飲み込めない、誤嚥をするといった現象を総称して「オーラル・フレイル」と呼ぶようになってきました。

 

この概念を初めて提唱したのは、高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授です。飯島先生は、サルコペニア(加齢に伴って生じる骨格筋量と骨格筋力の低下)やフレイル(高齢者の筋力や活動が低下している状態=虚弱)の成り立ちに、うまくものがかめない、飲み込めないということが非常に大きな影響を与えていることに着目して、「オーラル・フレイル」という言葉を提唱しました。

 

物が噛めないと、噛める物だけ食べるということになります。そうすると柔らかい物を好んで食べるので、噛む機能はますます落ちてきますし、食品のバラエティも減ってきます。ということで、さらにかめなくなります。したがって、そういう状況を続けると、どんどんと口の噛む機能、飲み込む機能が悪くなるという悪循環が続くことになります。これを途中で断ち切る必要があります。

 

「噛む」以外に舌圧や滑舌も、口腔環境に影響する

口の機能、物を飲み込む機能をもう少し細かく見ていきます。まずものを口の中に入れて、入れたものを噛む。かんだ後に舌を上あごに押し付けて、咽頭の方に食塊を押し込む。そこで咽頭の嚥下反射が起こって、ものを飲み込む。こうしたプロセスになります。

 

物を噛む力、ものを飲み込むときに舌を上あごに付けて食塊を喉の方に送る力を「舌圧」といいます。それから、言葉をしゃべるときにどれだけ舌がよく動くかという舌の巧緻性(滑舌)が口腔機能の具体的な要素になっています。

 

噛む力、舌を上あごにつける力、舌の動き、これらの機能は全て加齢とともに直線的に低下していきます。 噛む力が落ちているときや舌圧の加減、また舌がどれぐらいうまく回って言葉が速く言えるかが、サルコペニアと非常に深い関係があることが証明されています。

 

 

舌の動きをいかに速く保つかについては、「パタカラ体操」というものがあります。「パ、パ、パ」「タ、タ、タ」「カ、カ、カ」「ラ、ラ、ラ」という簡単な言葉をできるだけ速く言ってみてください。 このパタカラ体操も有効ですので、ぜひやっていただきたいと思います。

 

ちなみに「タ」の発音が1秒間に6回言えないと、サルコペニアの状態が2倍に増えるといったデータもあります。舌がどれだけ速く動くかもサルコペニアに非常に深い関係があるということです。 口腔機能をいかに若い人と同じように保つかということが、非常に重要になってきます。

 

それから噛む筋肉(咬筋)を鍛える、誤嚥をせず食塊をちゃんと食道に送っていく機能を鍛える必要があります。そのためにはよく噛むことです。