90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

「85歳」最大の壁、認知症 誰もがなる可能性 発症リスク

近年、有名人の長寿者の活躍が目立ちます。なんといっても素晴らしいのは、『崑ちゃん90歳 今が、一番健康です!』という長寿本も出された大村崑さん(1931年生まれ、91歳)です。大相撲中継で、桟敷席の崑さんの姿を見るたびに、その若々しさに感心しています。同じ年生まれの山田洋次監督も本当に元気です。

 

どうやら、「85歳の壁」を越えてしまうと、90代まではクリアできるようです。不思議なことに、大女優はみな長寿です。香川京子さん(1931年、91歳)、岸恵子さん(1932年、90歳)、草笛光子さん(1933年、89歳)、草笛さんと同じ年の若尾文子さんと黒柳徹子さん。

徹子の部屋」で黒柳さんを見るたびに思うのは、「生涯現役」ということです。いかに現役でいることが長生きと結びつくか、これには調査研究データもあります。人間は「社会的動物」と言われるように、社会とのつながりが生きている証、それがなくなると寿命も尽きます。

 

「85歳の壁」に関しては、「認知症」抜きには考えられません。認知症の発症時期は個人差がありますが、統計的に見ると、65歳以上の高齢者全体では、17~18%が認知症と推計されています。年齢的には高くなるほど割合が増し、85~89歳では約40%、90歳以上では約60%に達します。

認知症は特定の病名ではなく、もの忘れや判断ができなくなる状態全般のことを言い、よく言う「ぼけ」とは違います。誰でも年を取ればもの覚えが悪くなります。これは脳の老化によるものですが、認知症は脳の神経伝達細胞が加齢で壊れるために起きます。

 

 

日本人の認知症の6割以上を占めているアルツハイマー認知症の発症要因は、「アミロイドβタンパク」という物質が脳に蓄積され、神経細胞の働きを阻害するからです。いまのところ、これを脳内から除去したり、その生成を止めたりする治療薬はできていません。病院に行けば、「アリセプト」「メマリー」などという名前の治療薬が処方されますが、これは進行を遅らせる作用しかありません。

 

発生要因物質の「アミロイドβタンパク」は、発症の約20年前から蓄積し始めるとされることから、ここにヒントがありそうです。発症リスクを防ぐ生活習慣とは、主に次の5つです。

1.外出の機会を増やす

2.人と話す機会を増やす

3.生活習慣病を予防、持病を治療する

4.聴力低下の確認と対策をする

5.栄養バランスのよい食事を摂る

 

 

認知症について最後に述べておきたいのは、進行してからでは終末期にどんな医療を受けるか自分で判断できなくなるということです。家族や医療側と話し合って決めておく必要があります。