90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

コロナ感染「死を覚悟」 熊本市の50代飲食店長

熊本県内では6月21日現在、47人が新型コロナウイルスに感染し、3人が命を落とした。44人は回復したが、重症化して死の淵をさまよった人もいる。

熊本市の飲食店の男性店長(53)もその一人。「死を覚悟した」-。

県内の感染者として熊日の取材に初めて答え、退院するまでの闘病生活や、店名公表に踏み切った理由、容赦ない差別的な言動に対する思いなどを語った。

 

「コロナだ、間違いない」  「だるさを少し感じたのが3月25日の夜だった

葛根湯と市販の風邪薬を飲んで寝たが、薬が切れたら、高熱が出た。全身の節々も痛くなった。酒も飲まないし、たばこも吸わない。若い頃から体力には自信があり、風邪をひいたこともないので『もしかしてコロナかも』と思った」

 

「急にウーッと苦しくなるのではなく、じわじわと呼吸が浅くなって、自分で息を吸い込めない。鼻から酸素を吸入してもらっていたが、4日に人工呼吸器を着けた。意識はもうろうとし、『半分は夢、もう半分は現実』みたいな感じだった」

 

 4月5日、重症に。集中治療室へ移った。人工呼吸器に点滴、心電図の装置など体は完全に固定され、約2週間を過ごした。

 

 「集中治療室は何重にも扉があり、医療ドラマで見るような厳重さで、天井には監視カメラも付いていた。入室から1週間後に意識が戻った時、相当きつかったので、『このまま死ぬんだろうな』と死を覚悟した」

 

看護師は24時間交代で対応した。

「床擦れを防ぐため体の位置を変えてくれたり、たんを10分に1回ぐらい吸引してくれたり。厳重に防護服を着て、汗だくでやってくれた。疲弊していただろうに、本当に感謝しかない」