90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

睡眠時間が足りていない人は「高血圧」になりやすい

 睡眠不足になるとなぜ高血圧リスクが高くなるのか。

 

 血圧の一日内の変化は、起きてから日中にかけて血圧が上昇し、夕方から徐々に下がっていき、寝ている時に最も低くなります。これは、日中の活動時には交感神経活動が優位になり、就寝中は副交感神経活動が優位になるからです。

 

つまり、眠っているときは副交感神経活動が主体になっていなければなりません。しかし、睡眠時間が短かったり、睡眠の質が低下していたりすると、交感神経活動が優勢になっている時間が長くなります。

すると、アドレナリン、ノルアドレナリンやストレスホルモンのコルチゾールが大量に分泌されます。

 

アドレナリンは心拍数を増加させ、血流を増やして血管を収縮させるため血圧が上昇します。コルチゾールも血管を収縮させるうえに血中ナトリウムを増加させる働きがあり、血圧が上がります。本来は血圧が下がるはずの就寝中も、翌日の活動時も血圧が高い状態が続くことになり、慢性的な高血圧を招いてしまうのです

 

 

■ストレスも関係

 睡眠不足によるストレスも血圧を上昇させる要因になっているという。

 

 ストレスは動物にとって緊急事態なので、急性のストレスを受けると防御反応が起こる。交感神経が活性化し、前述したカテコールアミンなどの神経伝達物質や、コルチゾールやアルドステロンといったホルモンが大量に分泌される。

これらの作用によって、心拍数や心拍出量が増えたり、血管が収縮したりすることで血圧が上昇する。いわば、緊急事態に対して臨戦態勢を整えた状態と言える。

 

 

「通常の場合、受けている急性ストレスがなくなれば、血圧も元に戻ります。しかし、長期にわたって慢性的にストレスを受けていると、持続的に血圧が上昇し、高血圧につながるリスクがあると報告されています。慢性的な睡眠不足は、精神的にも肉体的にもストレスを与えるので、高血圧に結びつくと言えるでしょう」

 

 

 高血圧の予防や治療には、質の良い睡眠を十分にとることが必要なのだ。