80代の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

「健康寿命」は個人の主観の平均値 重要なのは老化加速度の格差

3年に1度行われる「国民生活基礎調査厚生労働省)」(全国約28万世帯を対象としたアンケート調査)の中の、2つの質問項目をもとに計算されます。  

 

 

ひとつは「現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」という質問。「ない」を「健康」、「ある」を「不健康」と判定します。もうひとつは「現在の健康状態はいかがですか」という質問で、「よい」「まあよい」「ふつう」を「健康」、「あまりよくない」「よくない」を「不健康」とします。そしてサリバン法という、年齢・性別の重みづけをした計算で、健康・不健康の平均年齢を出しているのです。つまり主観に基づく数字です。

 

 

 年齢が上がれば、若い頃と比べて体力が落ちたり、膝や腰が痛んだりしてきます。また健診を受ければ、必ず何割かの人が生活習慣病に引っかかります。それを不健康と答えるかどうかは、個人の主観。ですから健康寿命とは、関節が痛んだり血圧や血糖値が高めになってくる年齢の目安ぐらいに考えておけばいいわけです。

 

 

 それよりも、年齢とともに「老化の格差」が顕在化してくることのほうが重要です。言うまでもなく、老化速度は人によって違います。顔ひとつとっても、80歳で血色や肌つやが良い人もいれば、還暦そこそこで顔色が悪くシワが目立つ人もいます。

 

 

 ただ老化の個人差は、若いうちはあまり目立たず、仕事を続けるだけの体力や気力が維持されています。だからこそ大抵の人が、最初の定年(60歳)までは、サラリーマンや公務員を続けられるわけです。

 

 

 ところが還暦を過ぎる頃から、老化速度の違いが徐々に表面化し、年齢を重ねるごとに差が拡大していきます。老化が遅い人は、それだけ長く働き続けることが可能でしょう。定年の大幅延長や廃止など働き方改革が進めば、本人が希望するまで続けられるかもしれません。自営業者の中には90歳を越えても頑張っている人もいます。しかし老化が速い人は、最初の定年が、そのまま本当の定年になってしまいます。

 

 

 老化速度の違いは、すでに1990年代から一部の研究者の注目を集めていました。しかし当時は、老化は自然な変化と捉えるのが常識でした。個人差は、遺伝や体質などによるもので(生活習慣なども多少は影響するにしても)、どうにもならないものと考えられていたのです。