90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

足の血管がデコボコに。女性に多い「下肢静脈瘤」

足のむくみ、だるさ、冷えに困っていても、命に関わる病気ではないと、我慢したり、放置したりしていませんか? しかし足の不調を軽視してはいけません。もしかしたら下肢静脈瘤につながり、将来、歩行困難になる危険性もあるのです。

 

 

「足のむくみ、だるさ、冷え、こむら返りなどは、つらいのに原因がわからないため、何も対処していないという方が少なくありません。これらむくみなどの足の不調の最大の原因は、足の血行が低下している血流不全のために起こります。放っておくと、足の血流不全が進んで、下肢静脈瘤という血管が壊れる病気になってしまうこともあるのです」

 

「人は直立すると、足が心臓より下になり、重力で心臓からの血液が戻りにくくなります。足の筋肉、特にふくらはぎの筋肉がポンプの働きをして血液を心臓まで押し戻すのですが、運動不足などでポンプの働きが悪いと、血液が足に溜まります。すると血液は、組織に染み出してむくみとなり、冷えやだるさ、こむら返りを招くのです。このような血流不全が長い間続くと、足の静脈が膨れ上がる下肢静脈瘤になるリスクも高まります」と長﨑先生。

 

 

  足トラブルに気づき始める更年期世代の対策こそ重要です。 早めにケアすれば、ひどいことにはなりません。運動しない→むくむ→だるい→不快だから運動しないという負のスパイラルに陥ると、歩く力を損ない、将来の健康寿命にも大きく関わります。

 

 

Q:下肢静脈瘤ってどんな病気? 進行しますか?

 

足の静脈が血液の逆流を起こすようになり、生活に不具合が出る病気です。足がむくんで痛くなったり、だるくなったり、コブのような凹凸ができたり、足の表面に血管が浮いて見えたり、さまざまな症状があります。下肢静脈瘤の原因で最大のものは加齢。50~69歳で61%、70歳以上の75%に発症するといわれています。下肢静脈瘤は、静脈の中にある血液の逆流防止のための弁が壊れることで起こり、この弁は一度壊れると再生されません。弁が壊れた静脈は血液を心臓に戻せなくなり、重力で血液が溜まって膨らみ、それが足の凹凸になって見えるのです。

 

 

Q:どんな治療法がありますか?

足の静脈にある弁は壊れると自然に修復されることはなく、人工的に置き換えることもできません。治療法は、まずは病気の進行を遅らせるために、静脈にかかる負担を軽減することです。運動療法として1日8000歩歩くこと。ふくらはぎの筋肉を動かし、静脈の血液を心臓に戻すポンプ作用を活発にします。さらに圧迫療法を併用することもあります。弾性ストッキング(医療機器)をはくことで、静脈の血液が心臓に戻るのを助けます。