90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

習慣的に「昼寝」をする人は高血圧や脳卒中のリスク・英研究

昼寝をすることは何の害もなさそうに思えるが、定期的に昼寝をするのは逆に健康を損ねている可能性があると、新しい研究で示唆されている。

 

 

これは、長期間にわたって参加者を観察分析したものと、遺伝子リスク検証であるメンデルランダム化の両方を使って、昼寝の頻度と、高血圧と虚血性脳卒中の関係を調べた初めての研究だ。

研究者は、UKバイオバンクのデータベースから高血圧や脳卒中でない35万8451人を調査。これらの人々の昼寝の状況と、脳卒中あるいは高血圧の最初の報告との関係を分析し、その後平均して11年間フォローアップした。

 

 

参加者は自己申告した昼寝の頻度をもとにグループ分けされた。「絶対しない/滅多にしない」、「時々」、「たいていする」の3グループだ。その結果、「絶対昼寝をしない」人と比較すると、「たいていする」人は高血圧になるリスクが12%高く、脳卒中を発症するリスクが24%高かった。

 

また、60歳以下の人でたいてい昼寝する人は、同年代で絶対昼寝をしない人と比べて高血圧になるリスクが20%高かったことも発見。60歳以上では、たいてい昼寝をする人は、絶対しない人と比べて、高血圧になるリスクが10%高かった。

 

絶対昼寝しないか時々する人と比べると、たいてい昼寝する人の多くは男性で、教育程度や収入レベルが低く、喫煙、毎日の飲酒の習慣があり、不眠、いびきをかく、夜型人間などと報告されている。また、参加者の約4分の3は、研究期間中ずっとカテゴリー(絶対しない/時々する/たいていする)が変わらなかった。

 

メンデルランダム化では、昼寝の頻度が変化した場合(例えば、“絶対しない”から“時々する”や、“時々する”から“たいていする”に)、高血圧リスクが40%高まったことも明らかになっている。

 

 

ただし、研究には限界があることを忘れてはならない。それを考慮に入れることが重要だ。例えば研究者は、昼寝の時間的長さではなく、頻度だけをデータとして集めたので、昼寝の長さが高血圧や脳卒中のリスクと関係があるのか、あるとすればどのような関係なのかについての情報はない。

 

さらに、昼寝の頻度は客観的な測定法を用いない自己申告のため、評価を計れない。また、参加者はほとんどがヨーロッパ系の中年~高齢者のため、結果を一般化することはできないかもしれない。 最後に、研究者はまだ昼寝が血圧調節や脳卒中に与える生物学的メカニズムを発見していないので、最終的な結論に至るまでにはさらなる研究が必要だ。