90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

失ったら戻らない「腎臓を守る」食事法

尿を作る「腎臓」。体内で生じる老廃物を尿として排出する重要な働きをしているが、それだけではない。ホルモンを分泌したり、血圧を調節したり、体内の環境を整えている。さらに、尿を排出することで水分調節をしたり、体内の電解質をコントロールする働きも担っている。

 しかし、加齢や生活習慣病によって腎機能が慢性的に低下(慢性腎臓病)すると、自然に元に戻ることはない。適切な治療を受けなければ腎機能は徐々に低下し、「腎不全」になると、透析治療や腎移植を行わなければ生命を維持することができない。

 

 

腎臓を守る食生活上の改善の基本的なポイントは次の4つだという。

 

①肥満を解消する…適正体重は「身長(メートル)×身長(メートル)×22」から算出。

 

②塩分を控える…塩分のとりすぎは高血圧を招き、腎臓に負担をかける。高血圧の人の1日の塩分量は6グラム未満が目標。

 

③タンパク質をとりすぎない…タンパク質は体内で使われた後で腎臓から排出されるため、とりすぎると腎臓の負担になる。

 

④エネルギー量を調整・確保する…タンパク質の摂取量を減らすと、全体のエネルギー量も減ってしまう。体に必要なエネルギー量をしっかりとる工夫も大切になる。

 

 

 

では、食生活は具体的にどう改善するべきか。「まずは、日常生活での適度な運動習慣を身につけ、次いで食べすぎのないように食事の量を見直すことです。

 

 

1日3食、バランスを考えた食事をとるのはそう簡単ではない。そこで、基本的に「和食を食べること」が勧められる。和食なら、ごはん、肉や魚、卵、野菜、大豆製品といったさまざまな食品をとりつつも、“肥満のもと”となる肉や油は少なく、食物繊維はしっかりとれ、植物性タンパク質を多くとれるというわけだ。

 

 

 和食でも、次のポイントを押さえるべき。

 

【主食】パンや麺類ではなく、「ごはん」が理想。1食当たり、男性は茶碗に軽く2杯、女性は1.5杯までを目安にする。

 

【主菜】肉料理より魚料理を選ぶ。魚の脂に含まれる「EPA」は血液をサラサラにする効果、「DHA」は血中の中性脂肪コレステロールを減らす効果がある。1日1回は魚料理を。

 

【副菜】きんぴらごぼう、ひじきの煮物、酢の物など、簡単にできるものでいいので2品以上とる。

 

【汁物】定番の味噌汁は塩分が多いのが難点。野菜や海藻、きのこ、大豆製品など、「具だくさん」にすれば汁の量が減るので減塩になる。ただし、味噌汁は「1日1回」にとどめるようにする。