90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

「眼瞼下垂」 目のこすりすぎに注意、原因は加齢だけじゃない 

眠くないのに眠そうな目に見えてしまう。それはもしかすると、まぶたが十分に上がらなくなる「眼瞼(がんけん)下垂」かもしれない。加齢のほか、コンタクトレンズの長期使用といった刺激が原因になることもある。

 

 

眼瞼下垂は目を開けたときにまぶたが正常な位置より下がっている状態をいう。目の中央にある瞳孔の一部がまぶたで覆われ、視野が狭くなってしまう。 生まれつきまぶたを上げる筋肉や神経に異常があるケースもあるが、その多くは加齢などが原因となって後天的に発症する。

 

 

まぶたの下垂は通常少しずつ進んでいくため、まだ軽い初期の段階では自覚する人が少ない。加齢に伴う老化現象と考え、放置されがちな症状でもある。

眼瞼下垂はどのようにして起こるのか。まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)は薄い膜状の組織(眼瞼挙筋腱膜(けんまく))につながっており、さらにまぶたの縁にある板状の組織(瞼板(けんばん))にくっついている。 「眼瞼挙筋腱膜が加齢とともに劣化し、ゆるんでいくことで、眼瞼挙筋の力が瞼板にうまく伝わらなくなる」。

 

 

眼瞼下垂になると、前方や上方が見えにくくなり、無意識に眉やあごを上げるようにもなる。眼瞼下垂治療を年間1000例ほど手掛ける高田眼科(浜松市)の高田尚忠院長は「額の筋肉を使って眉を上げる習慣が慢性的な目の疲れや頭痛、肩こりの原因になっていることも少なくない」と話す。額の筋肉にかかる負担が後頭部や肩の筋肉にまで波及するためだという。

 


「額に深いしわができたり、昔と比べて目が小さくなったりと、見た目の老け感が増すのも悩ましい」まぶたのくぼみも老けて見える一因となる。眼瞼下垂が進むと、まぶたの脂肪が奥へ引きこまれ、くぼみが目立つようになる。場合によっては左右の目の大きさが違ってくるなどの変化もありうる。若い頃の写真と現在の顔を見比べてみると、眼瞼下垂を自覚するきっかけになりそうだ。

 


治療する場合、眼科や形成外科で外科手術を受ける。眼瞼挙筋腱膜をゆるんだ分だけ短くし、瞼板に固定する「眼瞼挙筋前転法」が一般的だ。目元はその人の印象を左右するだけに、見る機能の改善とともに、見た目も意識して治療に臨む人が多いようだ。