日々ウイルスなどのストレスにさらされている私たちの体は、さまざまな免疫細胞によって守られています。でも、その隙をぬって細胞にもぐりこもうとするのがウイルスの習性。
何らかの理由で免疫機能がうまく働かず、免疫細胞の攻撃を潜り抜けて運良く細胞に入り込んだウイルスはそこで増殖を開始します。しかし潜り込まれた細胞も黙っていません。細胞はウイルスの断片(抗原)を血液に流してSOSを送り、情報を受け取ったキラーT細胞が増殖した感染細胞を早期に撃退するシステムに体は守られています
しかし、ウイルスは賢く、キラーT細胞へのSOSを阻止する能力も備えています。
そうなった場合、感染細胞はアポートシス(自発的な死)を選ぶのですが、それさえも阻む力がウイルスにはあります。そこで働くのが、誰の指令も受けず感染細胞を破壊する力を持ち、未知のウイルスにも攻撃力を発揮するナチュラルキラー細胞です。
ナチュラルキラー細胞がウイルスを感知するサーチ力と攻撃力は栄養で高めることができ、その鍵となるのがフラボノイド系の栄養素。少なくとも一日一回、毎日摂ることをおすすめします。1度に大量に摂取するのではなく、フラボノイド系の栄養素が含まれる食材を、毎食1~2皿を意識して取り入れるようにしましょう
【フラボノイド系の栄養素とそれを含む食品の一例】
・イソフラボン(大豆、きなこ)
・ケルセチン(たまねぎ、りんご)
・カテキン(緑茶、抹茶、小豆)
・セサミン(ごま)
・ルチン(イチジク、そば)
・アントシアニン(ブルーベリー、カシス、赤ワイン)
また、ナチュラルキラー細胞の数を増やすには適度な運動が効果的です。適度な運動の目安となる時間は1回あたり20分以上、頻度は週3回以上。強度は心拍数で示すと『年齢+20になる運動』、または『最大酸素摂取量50%に相当する運動(体が酸素を使う量が通常の50%程度)』です。
運動の種類としてはヨガ、ピラティス、ストレッチ、ウォーキングなど低負荷な有酸素運動をおすすめします。逆にトライアスロン、マラソン、筋トレといった体に過度の負担をかける運動は、ナチュラルキラー細胞の数を減少させることがわかっています。食事の改善と適度な運動を心掛けて免疫力の維持に努めましょう
昔ながらの日本の食材には人の体を守れる栄養が入っていたのですね
中には食べる、飲む機会の減ったものもございますが、これからも日本人に愛され続ける食材であってほしいです