90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

頭痛と区別しにくい眼痛、「失明の危機」

知っておきたい 急性緑内障発作のチェック法

 

 「緑内障」は、眼圧(目の硬さ・目の中の圧力)が上がることで、視神経に異常をきたし、視力低下や視野狭窄、最悪の場合は失明につながる病気だ。

 

年齢が進むほど罹患率が上がり、日本緑内障学会の疫学調査によれば、40歳以上の日本人は「20人に1人」の割合で緑内障に罹患しているという。中でも「急性緑内障発作」は発症からの進行が速く怖い疾患なのに知名度が低い。

 

 

 患者はいかにして身を守ったらいいのか。日本有数の眼科専門病院『井上眼科病院』(東京都)の院長で緑内障に詳しい井上賢治医師に話を聞いた。

 

 「深刻な事態を回避するには、早く発見することが非常に重要です。ところが頭痛や悪心・嘔吐が強い症例では、眼科以外の診療科を受診することも少なくありません。  救急搬送された場合には、患者さんに頭が痛いと言われたら、やはり頭痛をメインに検査を進めることになります。頭痛には脳出血など、命に係わる緊急性の高い病気がありますからね

 

 

目の痛みと頭の痛みは患者さん自身には区別がつきにくいので、眼科以外の医師にも、急性緑内障発作のことを知っておいてほしいです。頭痛を訴えている患者さんであっても、頭痛の検査だけではなく、目の状態について問診したり、片目ずつ見え方をチェックしたりしてもらえれば、異常に気付けるのではないかと思います」

 

 

 救急車を呼ぶ前に、患者自身でできるチェック法はないのだろうか。

 「瞼を閉じ、眼球を軽く押さえてみるといいでしょう。眼圧というのは、目の中を循環している水の圧力なのですが、急性緑内障発作が起きている時にはかなり眼圧が上がっているので、硬さの違いがすぐにわかります。特に、セイジさんのように右目が正常で左目の眼圧が極端に高い場合には、違いがはっきり感じられるはずです。

 

 

 見え方も、片目ずつ確認することで、異常を見つけることができます。人は両目で見ていると、片方の視野が欠けたり、かすんだりしていても、もう片方の目でカバーしてしまいなかなか気が付けないのですが、片目ずつ見ると違いがわかります。片目ずつ見る検査は、急性緑内障発作に限らず、他の目の疾患を発見するのにも役立ちます」

 

 

 

“特に発症しやすい人”のタイプ

 「もともと目がいい遠視気味の方は、50歳以降要注意です。男女とも発症しますが、女性は男性の約3倍、患者さんがいます。つまり女性の方がなりやすい。