PCやスマホを見る時間が増え、そしてこれからの季節は乾燥も厳しくなり、目の乾きと痛みを訴える人が増えています。
「ドライアイは生活の質を損なう病気です。昔は乾くという症状だけと捉えられていましたが、いまでは、ゴロゴロする、目を開けるのがつらい、疲れる、見づらい、目が痛い、充血するなど視機能の異常を起こすことが明らかになりました」と高村悦子先生。
目が健康な涙で覆われているときは、表面がツルツルして、くっきりと画像を映し出せます。しかし、「涙液層」が不安定になると涙の表面が凸凹になり、画像が乱れ、疲れにもつながります。
1.エアコンの風向き、湿度。生活環境を見直す
低湿度や低温は、涙の蒸発を加速させます。冬場になるとドライアイが悪化するのはそのため。冬以外もエアコンの効きすぎや送風を直接受けることで、目は乾いてしまいます。エアコンの風向きを変えたり、オフィスでも自分用の加湿器を置くなど、目の保湿を意識した環境づくりも大切です。
2.PCの作業環境を見直す
PC作業の環境として部屋全体を明るくするとともに、画面と書面の明るさを同じにすることがとても大切。また画面への蛍光灯や光などの映り込みや反射があると疲れるのでチェックが必要です。まばたきは通常3秒に1回ですが、PC作業中は10~20秒に1回ほどに減ります。涙は蒸発し、足りない状態に。意識してまばたきするようにしましょう。
3.正しい老眼鏡を見直す
手元を見るときだけの安価な老眼鏡で済ませるのではなく、眼科で検眼をして正しい眼鏡をかけることが大切。PCを見る距離と本を見る距離が違えば、見る対象ごとに眼鏡を替えます。老眼なのに眼鏡をかけないでいると、ピント調節に目はいつも緊張し、眼精疲労が加速します。眼鏡をかけることで、老眼が進むことはありません。
4.眼科検診で涙液の状態を見直す
加齢とともに涙の量が減るだけでなく、涙の安定性も変わります。眼科では、涙の量を測定するシルマーテストや、涙の安定性を調べるBUT検査で調べます。治療の基本は点眼薬。