90歳の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、健康などに役立つ話を覚え書きしていきたいです

実は誤診されやすい「認知症」代表的な4疾患

以前、認知症を痴呆と呼んでいた頃には、日本人にみられる痴呆は大部分が血管性痴呆で、アルツハイマー型痴呆は少ないと言われていました。

ところが、最近では欧米人と同じく日本人にもアルツハイマー認知症が多くみられるようになり、日常診療においても避けて通れないコモン・ディジーズ(高頻度で遭遇する疾患、有病率の高い疾患)になっています。

 

認知症の研究が進むにつれ、認知症にも多くのタイプがあることが分かってきました。現在では多数の病気が認知症の症状を呈することが分かっています。認知症の原因疾患別頻度は

 

アルツハイマー認知症:約50%

血管性認知症:約20%

レビー小体型認知症:約10%

前頭側頭型認知症:約10%

その他:約10%

 

であり、前4疾患を認知症の代表的4疾患と呼ぶことがあります。ただし、これら認知症の原因疾患を問わず、認知障害の原因は神経細胞自体と神経細胞間ネットワークの障害に起因します。

 

 

認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりしたために、今まで当たり前にできていたことができなくなり、生活する上で支障が出る状態をいいます。

 

記憶障害・認知障害が根本(中核症状)なのですが、周りの人との人間関係に影響する行動や言動(周辺症状:BPSD、ビーピーエスディー)も大きな問題です。 認知症を引き起こす原因疾患は、脳変性疾患と脳血管障害です。

 

変性疾患は脳細胞や神経間ネットワークがゆっくりとですが障害を起こすもので、アルツハイマー認知症レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがこれに当たります。脳梗塞、脳動脈硬化症などによって起こるのが血管性認知症です。