80代の毎日覚書

孫に教わりながら日々挑戦、気に留まった話を覚え書きしていきたいです

認知症になった親の権利を守る 成年後見制度で出来ることと出来ないこと

認知症になった親を法的に支援する制度として「成年後見制度」があります。成年後見制度のうち、「法定後見」を利用した場合の親の財産管理を中心に説明します。

法定後見では、「被後見人・被保佐人・被補助人」となる本人と、家庭裁判所から選任されて「後見人・保佐人・補助人」となり、本人の財産管理と身上監護を行う「後見人等(こうけんにんとう)」が登場します。

 

後見人等の役割や財産管理の方法など、分かりにくいことが多いのが実情です。特に親族が後見人等になった場合は、法定後見を利用する前と後では環境が変わります。よく理解して利用することが重要です。

 

成年後見制度は、正常な判断能力があるうちは、利用できません。

認知症などによって判断能力が低下し、後見人等によって法的な支援が必要な場合に利用できる制度です。

成年後見制度を利用して親の権利を守ろう
成年後見制度は、前述のとおり判断能力が低下している人のための制度ですが、利用できるのは「成年」とあるように、成人に限ります。なお未成年者の場合は、通常は両親が法定代理人として保護します。

 

 

この成年後見制度には「法定後見」と「任意後見」があります。
任意後見は、事前に任意後見人になる人と財産管理してもらう契約をし、本人の判断能力が低下したら、任意後見人が財産管理を行う制度です。

 

一方で法定後見は、判断能力が低下してから、家庭裁判所に後見人等を選任してもらい、後見人等が財産管理等を行う制度です。
法定後見には、後見人等が本人を支援する必要性が高い順から、後見・保佐・補助の3つの類型に分かれます。

 

親が認知症になった後に利用できる制度は、法定後見制度一択
法定後見と任意後見のうち、本人が認知症となり、判断能力が低下した場合に利用できるのは「法定後見」一択となります。ただし、軽度の場合は、任意後見制度を利用できる可能性はあります。

 

 

認知症になった本人の資産管理
本人が認知症になったとしても、本人の財産は本人のものです。たとえ夫婦や子であったとしても、勝手に処分することはできません。

 

実際に、高齢者を狙った振込詐欺やマネーロンダリング等の犯罪行為を防ぐため、銀行では、本人確認を行っています。本人の認知症の程度が進んでいる場合は判断能力がないとみなされ、銀行の窓口で手続きを断られてしまうこともあります。

 

また、本人の代わりに親族が手続きを行おうとしても、たとえ本人のための出費目的であったとしても、本人以外の者が手続きをすれば断られます。

仮に手続きができたとしても、たとえ親族でも違法行為となるおそれがあります。

 

認知症になった本人の介護保険の契約、認知症の親の世話
高齢者の場合、介護保険サービスを利用することがあるでしょう。足腰が悪いだけで認知症ではない場合は、本人が契約して介護保険サービスを受けられます。

一方、認知症が進んでいる場合は、本人が契約内容を理解できないため、契約自体が無効となりえます。そのため、たとえば介護施設への入所が必要でも、契約ができず入所自体ができなくなります。