暑くなってきたので、外出時はマスクを外している人もいるでしょう。しかし、マスクを外したからといって熱中症にならないわけではありません。
気温が上がる季節、熱中症対策を意識していただきたいのですが、高齢者は熱中症に限らず一年を通して脱水になりやすいので注意が必要です。
本人も周囲も気づかないうちに、脱水に陥っていることもあります。
体の中の水分が不足すると、熱中症だけでなく、脳梗塞(こうそく)、心筋梗塞など、さまざまな健康障害を引き起こす要因になります。
脱水に気づくには、周りの人との関わりが重要
高齢者は熱中症の典型的な症状が表れにくく、周りの人の「なんかおかしい」で気づく場合もあります。 そのため、「いつも」の様子を知っている周りの人の関わりが重要になります。 本人が症状を感じていなくても、何か様子がおかしいと感じたら、以下をチェックしてみてください。
脱水のチェック
①手の甲をつまむ 脱水の場合、皮膚の水分が不足して、皮膚が元に戻りにくくなります。手の甲をつまんで、元に戻るまでに3秒以上かかる場合は、脱水の疑いがあります。
②唇・舌の状態 脱水になると、唇や舌が乾いた状態になります。口の中がネバネバしていたり、舌の表面が割れたりしていたら要注意です。
③親指の爪を押す 指先は血管が細いので、変化が出やすい部分です。親指の爪を押して、3秒で赤みが戻らない場合は、脱水の疑いがあります。
意識がしっかりしてれば、水分を取らせましょう。経口摂取が難しい場合は、点滴が必要になります。医療機関を受診しましょう。意識がなかったり、もうろうとしたりしている状態ならば、すぐに救急車を呼んでください。